2010-06-01から1ヶ月間の記事一覧

Barcelos (2006) 2. Defining Beliefs

ビリーフは「乱雑」な構造であると呼ばれてきた(Pajares, 1992; p. 307)。この複雑さはビリーフを定義しづらい概念にさせた。Pajaresによると、この難しさの一部はビリーフの矛盾した性質と研究者の異なる論点のためかもしれない。この章では、応用言語学に…

Barcelos (2006) 1. Introduction

応用言語学における第2言語習得についてのビリーフへの関心は1980年代中ごろから始まり、それはかなり最近のことで、社会学、人類学、そして教育学のような他の領域と比較された。しかしながら、応用言語学におけるビリーフへの関心は、最近高まってきている…

分析のアイデア

協力者たちが「生徒は子供だから」の後にどんな事柄を述べているかを見る。

Cotterall (1999) 2. 2. Published studies of learner beliefs

今まで、学習者と教師のビリーフの一致の度合い(Kern, 1995)、ジェンダーおよび(Bacon and Finnemann, 1992)、文化(McCargar, 1993; Cortazzi and Jin, 1996)に関連したビリーフの違い、ビリーフと熟達度(Mantle-Bromley, 1995; Wen and Johnson, 1997)、領…

Cotterall (1999) 2. 1. Why investigate learner beliefs?

ビリーフが学習経験と学習達成において中心的な役割を演じていることを示す証拠が増加している。個人差変数と集中言語訓練を含む成人の大グループのための熟達度評価間の関係の研究において、EhrmanとOxford (1995, p. 79)は、「人がうまく言語を学習できる…

Cotterall (1999) 1. Introduction

学習者はさまざまな個性に従って、違った方法で別の言語の学習のタスクに取り組む。これらの個性の1つは彼らが言語学習について抱いているビリーフである。言語教室での異なった振る舞いを特徴づけるビリーフの研究は、学習者タイプは異なっており、それぞれ…

Cotterall (1999) Abstruct

本論文は学術目的の英語クラスに入学した学習者グループの言語学習ビリーフを調査した研究を報告する。本研究では、質問紙への学習者の回答に内在する6つの特徴を識別するために因子分析を使用し、それぞれの因子と自律言語学習行為との関係を研究した言語学…

CLLは主流教育と第二言語・外国語両方に関わるアプローチである。

協同言語学習法

◆協同学習:ペアや小グループによる協同活動を最大限に生かしたアプローチ。 協同学習では以下の点を模索。 ・特別に秀でた者、学習上の障害のある者を含め、すべての学習者たちの達成度を向上させる。 ・学習者間の建設的な人間関係を育成するように教師を…

Basturkmen, Loewen and Ellis (2004) Abstruct

本論文は中級レベルESLコミュニカティブクラスでのフォーカス・オン・フォームについての教師3名のstated beliefsとその実践との間における関係のケーススタディ調査を報告する。フォーカス・オン・フォームはコミュニカティブな授業中言語形式の問題を扱う…

Cotterall (1995) The factors revealed by the study 6

因子6 勉強へのアプローチ 1 私は他の科目の学習と同じ方法で英語を学習する。(0.52) 14 自分の進歩について教師と話すことは私には恥ずかしい(0.51) これら2つの記述は、特に言語学習ではないことを勉強することへの個人的な志向を反映していることを表し、…

畠(1989)神話としての直接法

◆直接法の定義:媒介語を使わずに直接外国語を教える教授法 ◆直接法が生まれた経緯 ・国際貿易・人的交流→実用的な外国語教育への変化 ・音声学の進歩→音声を重視した教授法 ↓ ・日常会話・媒介語なし・音声重視=直接法 ◆直接法の特徴(文法訳読法との比較…

畠(1989)科学としてのオーディオリンガル法

◆オーディオリンガル法=科学的な教授法 ・構造主義言語学 ・行動主義心理学 ◆オーディオリンガル法の2つの科学的な特徴 ①客観性:誰がやっても同じ結果 ・一定の能力を持った人が一定の訓練を受け、標準化されたプログラムを使って教育すれば、誰がやっても…

教材紛失・盗難の心配をなくすには

教材の紛失・盗難の心配をなくすために教材を電子データ化し、クラウド上に保管。そうすれば、教科書を公開しておいて、万一紛失しても再度プリントアウトが可能。CD、DVDも電子化しておけばその心配がない。

ビリーフ抽出に教案インタビューを実施した根拠

Woods(1996) 小玉・古川(2001)からの引用 ・自分のビリーフというのは必ずしも意識的にアクセスできるものではない。 ・一般化されたビリーフの質問に対しては、被験者が信じたいと思っていることや信じているように見られたいことを答える可能性がある。 ・…

小原・栗原(2008)「インドネシアにおける高校日本語教師研修に関する一考察―西ジャワ州・東ジャワ州のビリーフ調査結果を通して―」

①どんな問題を扱っているか? インドネシアの高校における日本語教育のカリキュラムはコミュニケーション能力向上に重点を置いており、教師研修でも「コミュニケーションを目標とした授業の流れの理解」が目標とされている。しかし、教師の多くは文法説明を…

久保田(2005)「ノンネイティブ教師のビリーフ調査―指導内容、指導方法を中心とした分析―」

①どんな問題を扱っているか? ノンネイティブ日本語教師224名(43カ国)の属性による教授方法、指導内容、教材に関するビリーフの傾向 ②どんな方法でアプローチしたのか? Horwitz(1987)のBALLIおよびCotterall(1994)をもとにした質問紙調査(5段階)。質問紙…

松田(2005)「現職教師のビリーフに関する質的研究」

①どんな問題を扱っているか? 日本語教師の役割、成長、能力、日本語教育の目的・意義について現職日本語教師がどのような意識を持っているか。 ②どんな方法でアプローチしたのか? ①に関する自由回答式の質問を電子メールで送付し、その回答を返信してもら…

技法としてのPAC分析の特徴

内藤(2004, p.22) ◆下位技法として「自由連想」「多変量解析(クラスター分析)」「現象学的データ解釈技法」の3つを組み合わせたこと。 内藤(2004,p.4) ◆技法の中に実験社会心理学的アプローチと臨床心理学的アプローチが融合されている。=操作的・実験的…